眠


 ある女性から

 就職活動をしている時期頻繁にみました。
 今はあまり見ませんが。

 ちょっと近代的なつくりの大きな百貨店へ行きます。
 長いらせん階段を上った先に、大きなフロアの本屋があり、
 そこで立ち読みしてると、遠くで「万引きだろ」という押し問
 答が始まり、「あ、大変だな」と他人事でかまえてます。
 私が手にとった本が床に落ちて、しゃがんで取ったときに、私
 に人の陰がかかり、見上げると、とても大きな男の人が、
 (顔は逆光の ようになって見えません)
 「犯人はおまえだろう」と言うのです。

 夢はそこでいつも唐突に終わります。目が覚めるからです。
 この「犯人は…」と指摘されるときにはものすごく怖いです。

   眠り男のコメント

   百貨店は夢主が人生の選択の時期にいたことを象徴してい
   ます。いままで他人事と構えていたあなたの日常が、慌た
   だしく変化していくことを暗示しています。
   そして床に落ちていた本は、あなたにとって重要なメッセ
   ージを意味しているようです。
   まだあなたは他人事のような態度でいるから、夢の世界の
   使者が、大きな男に姿を変えて、それはあなたの人生にと
   って重大な選択だということを知らせようとしていたのだ
   と思います。
   さらに百貨店自体、これから後にあなたが向かえようとし
   ていた仕事や新しい状況を象徴しているようです。
   また何かの機会に、その男は姿を見せるかもしれませんが
   かならずあなたの決断を迫ってきます。 

   恐怖心が残る夢はほんとに嫌な気分になります。
   こういった夢は現在の問題を表面化してくれます。
   私は悪夢をよい忠告者で友達だと思っています。だから、
   夢の世界も私に喜んでメッセージを送ってきます。
   肉体は一度損なったら、とりかえすことはできませんが、
   夢の世界で死んだり、殺されたりしても何度でも再生はで
   きます。毎日の眠りは小規模な人生のシュミレーションな
   のかもしれません。
   現実の多忙さのなかにあって、人間がもつ本来の力を夢の
   世界は私たちに教えてくれているようです。