奇


 20代の女性から

母がいて、奥に襖がありました。
私がその襖をあけようとすると、母は「あけちゃいけない」
といいました。
私はどうしてもそこが気になったので、襖をあけて中に入ってみ
ると、中は坂になっていて、坂の上の方まで木がず〜っと生えて
いました。
木は普通の木もあったのですが、よく見ると、白い木も混じって
います。
その白い木だけは、切り株のように真中から切られていて、断面
がウロのようにへこんでいました。
私は変な木だなあと思い、触って見ると、木の感触ではなく、中
が空洞のようにカラカラした感触がしました。
そしてもう1度よく見てみると、木の側面はなんと人間の顔のよ
うな模様がついていて、どの木も怒ったような顔、苦悶の顔、
いろいろあります。

そして、その木からはお香のような、お菓子のような甘い匂いが
したので、私は「なんかおいしそうだ」と思い、はじっこを折っ
て食べてみました。
そしたらいきなり、地面が揺れだし、ゴゴゴゴと妙な音がしたか
と思うと、上の方からその白い木と同じ材質の大きな丸い固まり
がゴロゴロ落ちてきました。
私はびっくりして、あわてて逃げて、襖をしめました。
固まりは襖の向こう側にぶつかって止まり、ドン!という大きな
衝撃が走りました。
母がそれを見て、「あんたの食べたものはね、あれは骨だよ、私
も昔そこに入ってあれを食べたんだその時は怖くてね、だからそ
こはもうあけちゃいけないんだよ」といいました。

場面が変わって、私は道で小犬を拾いました。
小犬はものすご〜っく可愛いくて、しかも泥だらけでふるえてい
ました。
私が小犬を抱き上げると、小犬は人に慣れていないらしく、私に
噛みつきました。
私は小犬の牙なんて全然痛くないし、まだ人に慣れていないから
平気だ、それよりこんなとこにおいておいたら死んでしまう。
と思ったのでうちに帰ってお風呂に入れて洗ってあげました。
小犬は最初じたばたしていたのですが、奇麗に洗ってあげ、お湯
をかけてあげると気持ちよかったのかおとなしくなりました。

先に小犬をあがらせて、後から私もあがると、母が小犬の首を猫
のようにつかまえて「何この汚い犬は!うちは犬なんて飼えない
わよ!もとのところに捨ててきなさい!」と怒りました。
私は「汚くないよう!洗ったから奇麗だもん!それに泥だらけだ
ったんだよ、もとのとこに捨てたら死んじゃうよ。そんなのかわ
いそうで出来ないよ」と反論しました。
そこで目が覚めたのですが。

  眠り男のコメント

  部屋の中の木はお母さまの病気を象徴しているのかもしれま
  せん。この夢は注意を要する夢のようです。
  それから、お母さまとあなたの間でなにか秘密を共有するこ
  とがあるような気がしています。
  これからもお母さまとの関係は大切にしてください。

  小犬の夢はいい意味で古い交友関係が回復したり、交友関係
  で喜ばしいことがあることを暗示しているのですが、反面、
  前半の夢と関係を持っているようです。
  母親があなたの犬のことでなにかと文句を言って怒っている
  のは、前半の夢と同様、警告の印象が強くなっています。
  ただ、この小犬がそれを全く打ち消す存在となってあなたを
  守ってくれています。
  なにか不安があったら、普段の生活の中でそのきれいになっ
  た小犬をできるだけ思い出して、よくイメージするようにし
  てください。
  この一連の夢は全体的に身内の病気を暗示しているようです。

  たいへんテレパシックな夢です。この方は普段から直感力が
  あり、このように鮮明でメッセージ性の強い夢をよく見てい
  るそうです。

  後日この方からいただいたメールの一部をご紹介します。

夢判断していただいた結果を見て、あっと思いあたる事がありま
した。実は私の母は骨そしょう症なのです。
医者からも、もっと運動をしなさい、牛乳を飲みなさいと言われ
ているのです。
襖の奥に見た木は普通に生えている茶色い木と、中が空洞のよう
にカラカラ音がする切り株の木と両方ありました。
あれは母の体の中の状態だったのかしらと思い、怖くなりました。
中が空洞の白い木なんてまさしく骨そしょう症の骨の状態ですよ
ね。それに母が「あんたの食べたのは骨よ」と言っているのです
から、やっぱりそうなのでしょう。
茶色の木は普通の骨の状態なのでしょうね。
でも、私が見た限りでは、普通の木の方が少なかったような気が
するのですけど(母に忠告して、もっと牛乳を飲むように、もし
だったらカルシウムの錠剤でもいいから飲むように言います)