眠


 ある男性から

これを見たのは、私が小学校のときです。

そこは私の家の洗面所でした。私は鏡を見ていました。
私の側には、茶髪の長い髪に、ソバージュをかけた若い忍者の女
の人がいました。そして私は、その女の人と口論をしていました。
その内容は、この建物(つまり私の家なのですが)の二階にお姫
様がいるので、今から助けに行くか、もう少し経ってからにする
か、ということでした。
結局私は相手に負かされて、今から二階へ行くことにしました。
何かの気配を私は感じて、上を見ると、敵の忍者が待ち伏せてお
り、然るべくして、私の肩に手裏剣が刺さってしまいました。
階段を昇りきって、すぐ左の部屋へ駆け込みました。
そこにはゆうに八十を超えたような、おばあちゃんが布団に寝て
いました。
その横には小姓とみえる十五、六の女の子が二人、そのおばあち
ゃんに寄り添うように座っていた。私は、そのおばあちゃんのこ
とを姫と呼んで、自分におぶさるよう指示した。そうこうしてい
ると、先程の敵が、又渡しに手裏剣を投げてきた。またも無防備
な私にその手裏剣は刺さり、心配する姫を無理に負ぶさって私は
元のように洗面所へ戻りました。
そして姫を洗面所の隣の、信頼する仲間のいる風呂場へ預けまし
た。そぞろ私もさっきの怪我が心配になったので、また鏡を見ま
した。私は自分の顔を今度はじっと見ました。よく見ると何と私
は、かなりの美形の忍者の男の子でした。びっくりして、仲間の
その女の人に、こんな顔だったかと私は尋ねました。すると彼女
は、真っ青な顔をして、私に必死に、下を見ろ、といいました。
不思議に思って、下を向くと、私はぽっかり開いた穴の中へ落ち
てしまいました。

  眠り男のコメント

  夢の世界は自分自身で書いたシナリオを演じる場所でもあり
  ます。小学校当時の異性に対する憧れや願望をこんなかたち
  で表現することはよくあります。現実での表現力不足を補う
  かたちで現われるシンボルが忍者やヒーローなのでしょう。
  とても楽しい夢ですね。大人になってもたまには見てみたい
  夢の一つです。
  このような気持ちを忘れたくないですね。