本の紹介





日本有機農業の旅 日本有機農業の旅

永松美希著 保田茂解説 ダイヤモンド社刊 1400円


 この本は、副題が「産消提携の現場を歩く」で、有機農業の発展の基盤は生産者と消費者の提携にあると説いています。
 ここに登場する有機農業の生産者は、農協ではない独自の販売ルートを消費者(消費者組織を含む)と共に築いています。
 スーパーのものより、形が多少不揃いでも、値段が少々高めでも、味が良くて農薬の影響も心配ない農作物を、理解ある消費者だけにお届けする、というのが現代の産消提携有機農業の形態です。
 遺伝子組み替え作物の安全性等が話題に上る昨今、今こそ見直されるべきなのが、この産消提携という仕組みだと感じています。より多くの方が興味と理解を示し、これらの活動に賛同されれば、世の中の流通の仕組みをも変えていくような大きな流れが出来るかも知れません。
 この本は、農業者でなくても十分わかりやすい内容になっていますので、一消費者として読むにはお勧めの本です。




自然農法わら一本の革 自然農法わら一本の革命

福岡正信著 春秋社刊 1600円


 著者は、自然農法を40年間も研究した方で、40年の成果は、何もしない農業という結論に達しました。
 稲作を例にとれば、まず、田圃を耕さない、肥料は稲わらのみ、農薬は使わないと言った具合で、ほとんど手がかかりません。それなのに収量は、一般的な稲作と変わりません。
 この本は、ただ、自然農法をやりなさいと言うのではなく、自然農法をやることが、世界平和や環境保全につながることを説いています。
 また、その思想は、多くの宗教家の心を動かし、どの宗派にもわけへだてなく、自然農法を伝授しています。
 そして、著者の活動は世界へと広がり、独自の農法が大学等の調査研究により、科学的にも実証されつつあり、今まさに実を結ぼうとしている段階まで来ているようです。
 このような多岐にわたる活動を展開している著者ならではの文章表現は、農業に携わっていない方にも十分楽しめる内容です。




スローフードな人生! スローフードな人生!

島村菜津著 新潮社刊
















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