癌の病名は知らせてはいけない 癌の病名は知らせてはいけない




癌の病名を知らせてはいけない理由として、我々医師が聞か されてきた話に次のようなものがあります。代表的なものをあげてみます。

1)教授の話

ある大学医学部の高名な教授がガンになって、弟子が病名や病期を 正確に教えたところ、教授はそのときは「ああそうか」と言っていました。 しかし、教授の死期が迫って、弟子に言った言葉は「君、 やはりガンを患者に知らせてはいけないよ。」 生きる望みのなくなった教授がそう言ったというお話です。

2)高僧の話

ある高僧がガンになりました。本人は「私は人生で充分な修行を積んでいる ので、真実を教えてくれ。」と言いました。そこで医師が正確なガンの 病状を教えたところ、その高僧はすっかり取り乱してしまい、かえって 命を縮めてしまったというお話です。


だからどんなに立派な人物でもガンだけは知らせてはいけない。といわれて きたのです。おそらくこれに類した話はいっぱいあるのでしょう。
でもこれらの話は根拠のないフィクションだろうと思います。 大学名も寺の名前も聞いたことがありません。


1996年1月31日更新